「内野清隆 エキスポ2009 人類の進歩と調和!」 / Vintage Wood Gaiiery BULLET 2009年2月16日〜22日
「らっきょう」 2009
綿布 アクリル絵具 油性ペン 56×93cm
最終日 カウンターに並んだ一吉さんのお菓子 名物 味噌餡最中も好評でした!
「はろー OSAKA!」 2008
綿布 アクリル絵具 油性ペン 65×70cm
「新なにわ」 2008 綿布 アクリル絵具 21×183cm
「WHOLE LOTTA LOVE」 2009
ヘルメット 発泡スチロール 27×29×22cm
「俺の現実」 2002
綿布 水性塗料 アクリル絵具 小ネジ 3×121×80.8cm
「小松菜凧」 2008
和紙 墨 水性絵具 竹 糸 58×50cm
「はるか さつま船」(3点組) 2009
綿布 アクリル絵具 油性ペン 73×96cm
「真昆布」 2001
和紙 膠 天然岩顔料
130×18cm
メイン展示室への導入部分
西部開拓時代の室内装飾に触発され、主題を一気に宇宙開発へと
飛躍させた平面作品を飾りました。リアルなエイジングが施された壁面、
調度品に映える様、ロリ POP過剰で臨みました。
メイン展示室
白い壁面の、比較的現代的な空間だったので、メインの壁には現在の大阪の風景を掛けることにしました。
導入の西部開拓の部屋からのスムーズな接続を図るべく、アメリカの影響下で、現在の状態に辿り着いた日本の
風景を描くのが良いと思い、アメリカのポップアーティスト、エドワード・ルッシェ氏のサンセット大通りを記録した
'60の写真作品の手法を引用する形で、近所の無味乾燥な“新なにわ筋”の風景を描きました。
これに昆布や駐禁バリケード、現場用ヘルメット、和凧等のドメスティックな作品をからめる形で配置し、歴史・
文化・空間との調和を目指しました。
窓に配した連作「はるか さつま船」の隙間からは、エントランス裏手
の「さつま舟」が覗ける様にしました。
西本願寺の書院で観させて頂いたススキ〜月の欄間のパクリです・・。
エントランス裏手に配した作品 「さつま船」
テクノロジーの進展と希望。そんな事考えながら清涼感溢れる水玉模様の
布地に、ポップアート気取りで呑気な帆掛け舟を描きました。
地域性と情緒の加速をもくろみ、帆には薩摩藩のマークをあしらってみました。
メイン展示室 机上風景
既に備えてあったアンティークな銃器、扇風機、ワインボトル、英字新聞といった調度品と、
現代日本との接続を図るべく、我が作品と共にアニメ文庫のポニョと箱ティッシュを配しました。
向かいの地面に置いたバリケードと繋げるつもりで置いたヘルメットには、“さつま船”
からの大河ドラマつながりで、“愛”の文字をつけてみました。
お客様からのお誘いを受けて臨んだ大阪南船場にあるアメリカ古材販売店のショールームでの展示です。
北米産のヴィンテージ・ウッドや、エイジング塗装が施された材木の施工例として改装されたマンション室内は、
西部劇のセットの様な空間で、比較的、地域的な主題で制作に臨んでいることが多い私にとっては、なかなか
難しいお題のように思われました。
お店の方は、什器や調度品等は退かしても構わないとおっしゃって下さったのですが、せっかくこれだけ個性の
ある場所でやるんやからと、極力、店内の物には手を触れない事にし、文化の差異を楽しめる様な展示を目指す
事にしました。
結局、メインの部屋にあった台を一つ隣の部屋へと動かすことになりましたが、後は当初のセッティングのまま、
我が作品との協調を計るべく制作を進めました。
会場は、我々にとって多大な影響を及ぼしているアメリカの歴史と文化を否応なく感じさる空間でしたので、
ドメスティックな私の趣向との兼ね合いを考えた結果、“人類の進歩と調和”とえらくデカいテーマを掲げて計画を
練りましたが、結局、半径3メートル以内で見つけてきた様な内容をアメリカンポップアートの延長のつもりで描いた
新作と、過去に作った土着的ポップを空間との調和を図りながら配置した展示に落ち着きました。
生活の拠点である大阪での久しぶりの展示という事で、貴重なお時間を割いてご来場くださったお客様に少しでも
楽しんで頂けたらと思い、最終日の日曜日は旧知の仲である谷町の和菓子カフェ“一吉”さんに出張カフェを開いて
いただき、自分の非力さをごまかしつつ、お客様と和みの時間を過ごしました。