不定期更新 思い出ギャラリー 〜あの時の俺〜
第2回

学校には、“写真センター”という施設があり、講習さえ受ければ誰でも利用できました。
私は、大学院1年の時、ここのカラープリントの講習を受けていたのですが、
入院の為、通えず終いになっていました。
最後の学生生活である院2が始まり、私は、修了制作と並行して、自分の気に入っている写真を、
1枚でも多く、自分でプリントしようと決めました。
二度と無い時間の記録を出来るだけ丁寧に残したかったのです。
サイズは、気持ちもでっかく全部、全紙で行く事にしました。(これらの写真はその一部です。)
気になった風景、家族、そして、これから、それぞれの道を行く友人達、全て今しかない
貴重な一瞬を自分の為に残そうと思いプリントしました。

当時、短い間でしたが、センターに通う中で、出会ったいろいろな科の人達と交わす会話や、
その醸す空気には、アプローチや、作っているものこそ違え
思いを残そうとする共通の何か、シンパシーみたいなものがあった様に思います。
(それは、卒業を控えた我々の中に、どこか戦場に向かう前の兵士の様な
心情があったせいだったのかも知れませんが)
また、当時の室長であった、佐藤時啓先生の制作に臨む姿を直にみることが
できたのも強く印象に残っています。先生の光、作品に対するセンシティブで
強いアプローチがとてもきれいなメッセージとなって他者である私に反射して来たのを感じた時は、
表現とは、こんなに深い感動を与える事が出来るのかと、私の中に貴重な何かを残したのでした。

写真センターの頃 1998〜1999年冬 

夏みかん
うどん
高架下
盆提灯
ビル建設現場
えのころ草
父
工事現場
赤潮
ゴミ捨て場

父 1998年2月 /北九州

夏みかん 1998年2月 /北九州

ビル建設現場 1998年6月/東京 赤坂

退院直後 実家にて。

実家の近所の植木です。

バイトの帰りに撮りました。

工事現場 1998年6月頃 /東京 高樹町

朝、ビル清掃(学生時代からやってました)
に向かう途中、光と影に心奪われる。

盆提灯 1998年6月頃 /東京 田原町

染料を買いに行った帰りやったかなぁ、
仏具屋の店先に並んだ提灯の灯りが心
にじんわり沁みました。

赤潮 1998年7月 /徳島

唯一、受けた就職試験(四国の新聞社)の帰り
フェリーの窓からの風景です。
(試験は残念な結果に終わった。)

うどん 1998年7月 /徳島

えのころ草 1998年8月頃 /東京 佐賀町

高架下 1998年11月 /東京 福住町

ゴミ捨て場 1999年1月 /東京 上野

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