「11/1」
第599話
不定期連載
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2008年11月1日(土)
パキンと晴れた本日の大阪地方。PM0:00 北浜の床面洗浄作業を終えた私は、ヘラヘラとチャリ漕いで一旦帰宅。

作業着一式を部屋に置き、我が身を職務から解放。わんぼる君と連れ立って、地元商店街のそば屋に入り、カレーうどん
とビールで乾杯。疲労を軽い酔いで包んで地下鉄に乗り込み、谷町4丁目で下車。本日から公開されている“だんだん”の
スタジオセットを見学すべく、NHK大阪放送局へと向かった。

(駅からの坂の途中、“シジミジル”のギターの方の姿が・・!!)高まる胸を抑えつつ、関連ポスターが多数貼られたエントランス
をくぐると、たくさんの人・・!! “わおっ”と驚いていると、ロープで仕切られた通路の中を茉奈佳奈の二人が歩いて行き、
人だかりの向こうのステージ上に登場した!! “キャーッ!! カワイイーッ!!!”と暫し、二人して爪先立ち状態でトークを聞き、
空いている今のうちにと、人ごみを掻き分け、セット見学へと向かった。

今回のセット案内は、収録スタジオでの公開とあって、高い天井と釣り下がった照明の下に組まれたセットからは、ピッとした
緊張感が漂っていた。見学者のまばらなスタジオ内には、静かに劇中の音楽が流れていて、その中で観る田島家の部屋には、
登場人物のそれぞれの思いがそこかしこに漂っており、胸にせまるものがあった。

(“忠”さんの作業小屋もかなり良かったが、台所には“よし子”さんの切なくも澄んだ溜息がスッ・・と存在している様で、
私は、悲しさと心地良さの間を行き来しながら、流し台の向こうの窓に透ける人工光をぼんやりと眺めてしまった。)

楽しみにしていた“花むら”のセットは公開されてなかったが、気持ち的には充分だった。


追伸:ステージ上の茉奈佳奈と目が合った気がして“ドキッ・・!!”としてしまった私は、今日も悲しい妄想ライダーだった・・。
2008年11月2日(日)
天神橋筋の居酒屋〜カラオケと巡り、休み前を祝い上げた昨晩の私達。(音響と身体が一体になるまで甚だしく上げた演奏音量に
エコーかけまくりのマイクで応戦。飛び交う電子サウンドが部屋中に充満した90分は最高やった!!)


こうしてグテグテ状態で迎えた今朝。しびれた体で起き上がった私は、贅沢にも朝から入浴。
わんぼる君と共に、昨日分の“だんだん”観ながら朝メシを食らい、片付け〜掃除と分担。その勢いで荒れた画室を片付けた。

AM11:30 わんぼる君からの誘いを受け、梅田で催されているという陶磁器の“ノリタケ”の絵付け体験なるものへ向かうべく外出。
まずは、ACTYの“古潭”で色彩麺食って腹ごしらえし、いざ会場へ。思いの他、参加者はガラガラで、妙に安心してしまった。

PM1:00 ガラガラのままイベント開始。講師の先生から使用素材とその用法の説明を受けた。直径20cmの白い皿に、用意された絵の具
で自由に絵付けして良いとの事。

当方、このイベントの話は、一昨日前から聞いていたのだが、材料の特性もやってみない事にはどうなるか分らんと思い、何も考えんと
臨みつつ、おぼろげに、“ノリタケ”っぽくショボい日常を描こうかな〜と思っていた。
が、サンプルの参考作品の絵の具の定着具合を見ると、そんな完成度は出せそうに無かった。絵の具も10色くらいあったけど、あんまり
色数は使わん方がいい様に思われた。先生によると、皿には、ボールペンで下描きが出来(焼くと消える)、絵の具は何度でも消せる
との事だった。

とりあえず、解説用紙の裏に思いついたアイデアをエスキース、その中から、いちばんしっくり来そうな我が故郷、関門海峡に架かる
“関門橋”と両岸の山並み〜海峡を行き交う船舶を土産屋の暖簾みたいなイメージで、藍色で一発描きにすることにした。

こうして、あっという間に絵付けは終了。あまりのあっけなさに絵の上に俳句でも書こうかなとも思ったが、要らん事はやめとこうと
筆を洗った。

早々と終わってしまった作業に、隣のわんぼる君を覗くと、ツバメと唐草を一生懸命あしらっていて、性格出るなぁ・・と思った。

何となく、やり足らなさを感じながら、時間がもてあまされるので、もう一枚チャレンジする事にし、今度は、日常的な街並みと道路を
水色と灰色を用いて、またもや一発描きで描いた。もっと描きたくなるな〜と思いながら、わんぼる君の完成を待ち、作業終了。

先生に皿を託し、会場を後にした我々は、タワレコ〜ジュンク堂と巡り、試聴〜立ち読みに耽り、阪神の地下でシュピンとしたイワシと
ブワッと勢いのある水菜を買って帰った。
「11/2」
第600話
2008年11月3日(月)
運送屋が午後からの出勤となった本日。AM8:50 もうええ加減起きねばと立ち上がり朝食を用意。録画しておいた“だんだん”を
観ながら頂き、掃除〜洗濯と分担し、任務完了。

画室に赴き、消耗の著しい絵の具をチェックし、わんぼる君と連れ立って、地下鉄に乗って難波へと向かった。

まずは毎度の布地屋で、次回作用の綿布を購入。昼メシ処を探しつつ画材屋のある心斎橋へと向かった。千日前に漂うB級ジャンクな
空気に触発され、何かガツンとしたものが食いたいと思った我々だったが、本日、祝日とあって、思い当たった店には、早くも列が出来
ていた。

どこ行こーと思いつつ歩みを進め、周防町筋までさしかかった時、氷屋時代に、店に来ていた税理士のオッチャンが“ばらの木”の
ハヤシライスが美味しいと言っていたのを思い出し行ってみる事にした。

店先のメニューを見ると、どの品もエクスペンシブで、そこには“ハヤシライス”の名は無く、我々の手の届きそうなものは、800円の
“ドライカレー”しかなかった。が、店先のあまりにいい匂いと、雰囲気に誘われ、ドライカレーでもいいから食いたいわと入店を決意。
扉を開き、わんぼる君の後に続いた。

カウンターのみの店内は、濃厚に輝くハンバーグや、大きなコロッケをナイフとフォークで楽しそうに切り分けるお客さん達で独特な
賑わいをみせていて、ドライカレーと決めていながらも、渡されたメニューをドキドキしながら見るフリをした私だった。

が、メニュー下方に“ハッシュドビーフライス 1000円”の文字を発見。税理士のオッチャンが言っとったのはこれの事や・・!! と思い、
思い切ってドライカレーとハッシュドを一つづつ注文した。

先達のお客さんに運ばれていく料理や、カウンターの向こうに見え隠れする調理師の方々の黙々とした所作にワクワクしながら、先に
運ばれてきたコールスローを頂き、待つこと暫し、ようやく我々の元にも注文の品が届けられた。

二人で、半分づつ交代して頂いたのですが、両方とも、私にとっては、今まで食べた事が無い、深く冒険的な味でした・・。
ドライカレー・・スパイシーさの中に、時折り現れるレーズンが素敵やった。ハッシュドビーフ ライスの濃厚な味には、マジで鼻血が
出そうで、犯罪的な気持ちにさえなってしまった・・。玉ネギがとても甘くてシャイニングやった。

想像以上に凄いことになってしまった昼食に驚きと興奮・感謝を胸に、お店の方に深く頭を下げ、店を出た我々だった。

いつもと変わらない周防町〜心斎橋筋と歩きながら、私は、またひとつ、この街が好きになった気がした。

こうして、所用を済ませホームタウンへ帰着。駅前の駐輪場でスーパーへ向かうわんぼる君と別れた私は、楽しかった休日の思い出
を胸に、職務が待つ我が営業所へ向かってペダルを踏み込んだ。今週も頑張って行きたいと思います・・!!
「11/3」
第601話
「11/4」
第602話
2008年11月4日(火)
薄ら寒い天気となった連休明け火曜の大阪地方。あてがわれた運送業務に勤しみ、スーパー〜八百屋と巡って帰宅。

久々の台所での立ち回りに勘の鈍りを感じつつ、キャベツの味噌汁作って、わんぼるランチを用意。ちゃぶ台に着き、恒例の
“だんだん”(録画)に見入りながら黙々と頂き、晩のサンマの煮付けまで完成させて画室へ移動。

クロッキー帳を開き、描きとめておいた自分にすら判別が難しい落書きレベルの次作エスキスと向き合い、具体的に画稿を練った。

PM7:00 現時点での刹那的な希望的観測がもたらす胸の高鳴りをマジに受け止めぬ様、己に言い聞かせて帳面を閉じ、画室を脱出。
ニュースをつけて納豆を掻き混ぜ、おひたしのシロナを洗った。

今日の味噌汁は、ニンジン・カボチャ・蓮根・シイタケで行きます。