不定期連載
「いきなり浄土寺へ‥!」

2007年5月3日(木)、午前11:40
北浜でのビル清掃を終えた私は、堂島のジュンク堂でわんぼる君と落ち合いました。
ついにGWの始まりです。
サブウェイで昼飯にして連休の計画を立てました。

私は、兵庫県小野市の浄土寺を候補にあげていました。
国宝・浄土寺は、西日が堂内を照らす事で有名な鎌倉時代の建築です。
ちょっと遠いので、なかなか気軽には行けなません。
とりあえず、お寺に電話してお堂に入れるかたずねてみると、大丈夫との事で、
今の季節なら、午後4時〜4時半がベストだと教えてくれました。
天気予報では、明日の午後から曇り、明後日から雨だと言っていたので、
もし行くんやったら今日のがいいかも‥と時計を見ると、午後1時前でした。
乗り継ぎや、到着時間を調べると午後4時迄には間に合いそうです‥。
暫し、考え、‥よっしゃ!と意気込んでそのまま出掛けました。
まず、阪神で新開地、そこから、神戸電鉄で新緑に包まれた山間部を過ぎ、鈴蘭台へ。
さらに乗り換え午後3時、無事、小野駅に到着しました。
駅員さんにバスたずねると、今日は、もう終わったとの事‥!
地図見ると、駅から4kmだったので歩く事にしました。
が、いざ歩き出すと、途中は、畑と国道、遠くに新興住宅地という風景が延々と続きます‥。
地図通りに来ているはずですが、途中、不安になり道端の農家の方にたずねました。
間違ってないとの事で、さらに歩き続けると農家の方が言っていた通り、
坂の下、右手にテンションの違う建物が現れました!
本などで見たあの瓦屋根です!
普段、見るお寺のお堂の屋根よりも高さがあって、ただならぬ興奮が背筋を襲います。
案内板に従って歩き、石段を上りきると、その全貌が現れました。時計を見ると丁度、午後4時でした。
何とか間に合った様です。
靴を脱ぎ縁台に上がり堂内に入りました。
中は、逆光で仏像も柱も暗くてよく見えません。

ソワソワしながら拝観手続きを済ませ仏さんの前に座りました。
すると、仏さんの背後に一直線に開けられた格子から射し込む西日が徐々に堂内を照らし始めました。
黄色い光は、ゆっくりと天井に向かって昇っていき、真っ暗だった堂内に、
明るい朱色の柱と白い天井がパーッと浮かび上がって来ました。
それに伴い、三体の仏像も金色の姿を現し、先程までの逆光とはうって変わり、光背の直線を際立たせながら、
ふくよかなラインと表情で我々を見つめ立っていました。
私達は、ほんの一時の間にドラマチックに展開する空間の中で喜び、そして徐々に暗くなっていく中でため息をつき、
頭の中に残った感動だけを握って帰りました。

帰りは、タクシーで粟生まで行ってJRで帰りました。
第55話
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「淀川〜パンク修理〜中之島」

2007年5月4日(金)
昨日、いきなり、ごっつい所まで行ったので、
今日は、節約することにした。
とりあえず、平日モードで部屋を掃除してから、ダブル・ステンレスボトルにお湯を入れ、
モンカフェの類似品と紙コップをカバンに突っ込み、二人で、チャリンコに乗って淀川の河川敷へ出掛けた。
途中、いつものパン屋でサンドイッチを買って行った。

草の緑が美しく続く河原に到着。
野球やバーベキューを楽しむ人達で賑わう中、適当なスペースに腰をおろし
紙コップに偽モンカフェを落とし、
跳ねるボラを眺めながら、サンドイッチ食った。
時折、ジェットスキーが川面をすっ飛んで行った。

一休みして落ち着いたので、またチャリ漕いで淀川大橋を渡り、対岸を走った。
そいで、新十三大橋渡って、どうしょうか・・?という時、おいらのチャリンコ、パンクしとった。

仕方ないので、わんぼる君に先に帰ってもらい、
えっちら、ほっちらチャリ押して、サイクル・コンビニへ向かった。

サイクル・コンビニは、救急病院の様にパンクに困った人が並んでいた。
店員さん、3人で切り盛りしていた。若いドクターの様だった。
私の担当をしてくれた兄ちゃんの手が油で真っ黒で、沁みた。

修理終わって、外に出ると、わんぼる君がいた。
買い物を済ませて来たとの事。
もうちょっとうろつく事になり、
中之島公園に行った。
何かフェスタをやっとって、出店が一杯やった。
四天王寺の餅屋の店で氷のかかった胡桃餅を食った。
古本屋も出とって、浮世絵シリーズの写楽と鈴木春信(各500円)を買って帰った。

帰って、ほうじ茶いれて、ニュースみて晩飯のサゴシを焼いた。
第56話
「チャリンコ珍道中」

2007年5月5日(土)AM7時起床。
朝メシ(いつも、パンと、アトピー対策にルイボスティー・キャベツのサラダ・りんご)
を食って、部屋掃除し、少しだけ作業してから、梅田の画材屋まで展示の小道具を買いに行く。
チャリでわんぼる君も一緒に出た。

途中のラーメン屋で昼飯にした。働かないでいると、どうにも運動不足で
メシがあまり美味く感じないので悲しい。
人ごみを回避しながら、梅田に到着。画材屋の用事を済ませる。

運動不足解消の為、大周りして帰ることにした。
梅田〜豊崎〜天神橋筋抜けて、天満橋〜北浜〜平野町〜土佐堀を周遊した。

途中、ANDOさんの建築を2軒と、へんてこな雑貨屋?(・・古美術屋?)と吉兆さんの湯木美術館をのぞいて
美的欲求を満たした。

天満のへんてこな雑貨屋は、偶然にも、わんぼる君の知り合いだったらしい。
社会復帰不能になりそうな帽子や、見た事ないスマイルマークのバッジ(泣いとったけど)、
ディスコなラジカセ(グライコ付きでスピーカーのまわりに発光ダイオードが一杯あしらってあった。)
や錫製(?)のにんにくの置物、イサム・ノグチ顔負けの帽子掛け、
トランス・フォーマーみたいなちょっと形の狂ったフェラリーのおもちゃ、イヌイットの魔除け?
等々、民博級に魂が乱れ太鼓だった。
私は、棚の奥の河井寛次郎みたいな青いファイヤー・パターンの土器が気になった。お店の方が出してくれた。
すると、さらにその奥には、重文・“破れ袋”を彷彿させる花入れが隠れていた。
仏で見つけたとの事。サインはアルファベットの様だった。
わんぼる君は即買いしていた!・・・あんたすごいわ・・。

そんなこんなで、へんてこツアーを終え、いつものスーパーで晩の買い物して帰った。

埃っぽくなったのでシャワーを浴びてリフレッシュし、ウーロン茶をいれて、作業の続きをした。

晩飯は、手抜きバージョンで冷凍ごはんにし、
アジの刺身・小松菜のおひたし・納豆・ニンジンとワカメの味噌汁を食った。

夕食後、散歩に出ると、ポツリと雨が降りはじめた。
100円ショップで水玉の傘を買って、さして帰った。
第57話
「明日は、晴れるさ」

2007年5月6日(日)午前7時起床。外は雨だった。朝メシ食って、作業をした。

一段落し、部屋に掃除機かけて、
午後0時 二人で電車で梅田へ。

阪神のB1の立ち食いコーナーで、オムライス、カレーきしめんを半分ずつ食う。
ホワイティを通って、堂山のUCCでコーヒー飲んで一休みしてから、まんだらけへ行った。

まんだらけは、みんなの妄想が飛び交っていて、せつなかった。
私は、画集コーナーで、いのまたむつみ ラブリー・コレクション(ジ・アニメ臨時増刊 S59年発行)420円
を買った。(かわいらしい絵が一杯やった・・。)
わんぼる君は、また、漫画を何冊か買っていた。

帰りにジャスコに寄って晩の買い物をした。
部屋に戻って、番茶をいれてから、作業の続きをした。

午後6時半 晩飯のイワシを焼きながら、
明日からの労働の覚悟をした。外を見ると、雨は止んだ様だった。
第58話