不定期連載
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2007年4月13日(金)
自分の身体が、骨の入ったズタ袋の様に感じられる今日この頃。
過ぎ去って行く時間にあらがう事も出来ず、今日もチャリンコを漕いだ私でした。
天気予報では、午後から雨だと言っていたので、制服の洗濯はやめにして少し昼寝をした。
キッチンタイマーを目覚ましに、ちゃぶ台をずらして寝た。

目が覚めても、雨は、降って無かった。

ばらまかれた、自分の骨を拾い集める様にして起き上がり、
エレカシをかけて浩次と共に吠えながらコーヒーをいれた。

カフェインが、体に廻るのを確認すると、隣の部屋の電気をつけて、
次の絵のパネル制作に取り掛かったのでした。
「行きませう 明日へ向かって」
第39話

2007年4月11日(水)
花粉症もスギからヒノキに変わり、症状も柔らかくなった気のするこの頃。
今日も近畿地方は、穏やかな春の陽気で、私を何処かへ
連れ出そうとするのでした。何処にも行けんのに・・。

京都行きたいですね!
そろそろ、相国寺で若冲展はじまるんやないですか?
でも、人多そう・・。
おいしいお茶のみたいわ。麩饅頭食べたい。
しかも、2個!うまいで〜!!

そんな事、考えながら絹さやのスジとった。
みそ汁に入れようかと思ってね・・。
「〜風が誘いに来たようだ♪〜」
第38話

2007年4月14日(土)
今日は、社員の方と二人で、天神橋のビルの床面洗浄だった。
昨夜の雨の後で、すっきりと晴れた中、ビルの6階からは、大川沿いに、残り少なくなった桜の花が、
葉桜とはいえ、綺麗に続いているのが観えた。
(桜並木の向こうにANDOさんの建築がシュッと存在していて、心密かに嬉しかった。)

12時15分、昼飯は、土佐堀通り渡った所のそば屋へ二人で行った。
土曜日ではあるが、店は意外にも会社員や、作業員で混んでいた。
私は、ミニカツ丼とうどんのセットにした。社員の方は、同じセットの冷やしそばにしていた。
その注文に初夏を感じた。

店の外に出ると、日射しが眩しかった。
自販機で缶コーヒーを買って、ビルの休憩室で、靴を脱いで休んだ。
午後からは、ありがたい事に別の現場を終えたベテランのおっちゃんが応援に来てくれた。
我々の心に明るい光が射した。
強力な助っ人の加入で、よりソリッドな動きとなった我々三人は、
無事、17:00に全ての工程を終え現場を後にした。

「天神橋作業日報」
第40話

2007年4月15日(日)
午前6:30より西梅田にてビル清掃。本日は5人で床面洗浄(剥離作業)だった。
昼休み取らずに一気に終わらせる事に。
午後1:30作業無事終了。
昼メシは、労働後で、シャバシャバしたものが食いたかったので、アバンサのサブウェイに行った。
メニューを見て、一瞬ケイジャン・チキンにしようか迷ったが、外食産業の肉気は、今はええわ‥。
と思い結局‘アボカド・ベジー’というやつにした。それとポテト、オレンジジュースを注文した。
がぶがぶと食って空腹を満たすと、白い陽射しの中、
この上無くだらしないスピードで、チャリンコを漕いで帰った。
途中、わんぼる君に電話して、休日たまに行く喫茶店で合流する事にした。
早く着いた俺は、裏の公園のベンチで、靴を脱いで横になった。
暫くすると、買い物袋をカゴに載せたわんぼる君が現れた。
俺はベンチに寝そべったまま、わんぼる君はチャリに乗ったままでしばし、何か喋った。
二人で、喫茶店に入り、私は、浅煎りのを、わんぼる君は、エチオピアの何たらいうコーヒーを、
そして、クリーム・ブリュレを1つ頼んで、半分ずつ食べた。
ブリュレの甘さが、疲労した体にしみた。
もう一頑張り出来そうな気になった。
帰りがけ、信号待ちの間、高架下から明るい向こうを望むと、
先日白い花を咲かせていたコブシが若葉を昼下がりの光に透かしていた。
家に帰り、剥離材が染みた作業着を洗濯機にかけ、シャワーを浴び身体についた疲労の膜を洗い流した。
そして、ブルーハーブをプレーヤーに載せ、
這上がる喜びを感じながら自家製キャンバスの制作に取り掛かったのでした。
「西梅田作業日報」
第41話

2007年4月16日(月)
情けない事にどうも、風邪っぽい。
スーパーの帰り、薬局で運送屋の先輩がおすすめの、小児用のシロップ風邪薬を買って帰った。
がんばって昼飯食って、キュッ、ごくり‥!と飲んで、服多めに着て、少し眠った。
目が覚めると、全てが懐かしく思えた。 世界中が愛に包まればいいのに。
そう思いながら、晩飯を作った。

「シロップ」
第42話


2007年4月17日(火)
昨夜から発熱してしまい、情けなくも、今日は仕事を休んでしまった。
営業所のみんなに迷惑が掛った事は、容易に想像がついた。
わんぼる君が買ってきてくれた、バナナとヨーグルトを食べた。
冷たくて、甘いヨーグルトが渇いた口と喉に染み込む様で、本当に生き返った。
身体の各部署で、発熱した細胞が栄養分を待っているのを感じた。
あとは薬を飲んで、ひたすら眠る事を繰り返した。
浅い夢を何回もみて、自分の寝言に驚きながらも眠り続けた。
夕方、わんぼる君からの電話で起きた時には、身体・気持ち、共にトンネルを抜けた感じがした。
何か食べたい物は?と聞かれ、うどんをリクエストした。
あかるい明日が待ち遠しかった。
みんなに会うのが恥ずかしいと思った。
[‥すんません」
第43話