「7/18」
第495話
不定期連載
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2008年7月18日(金)
パラパラとした雨で始まった今朝の大阪地方。高い湿度の中、運送業務〜買い物と終えヘロヘロと帰宅。次の動作に移るべく
レッド・ツエッペリンかけ、風呂場へ向かっていると、管理人さんから、本日急遽、クロス屋さんが水漏れあとの壁紙を張替えに
来てくれると言っているのだが、どうやろ?との連絡を受けた。

今日は画材の買出しに行きたかったのだが、来週からまた忙しいので、お願いする事にし、ダッシュでわんぼるランチ〜晩の諸準備
まで完了させた。

クロス屋のオッチャンも、寸法に合わせミニマムにスタンバって来られていたので、こりゃ、画材屋まで行けそうやなと踏んだ私は、
脚立の上のオッチャンへの道具の受け渡し等、補佐に当たった。途中、オッチャンが、“何時になりました?”と聞くので、4時半
過ぎましたと答えると、もし、良かったら、チャンネル、相撲にしてもうてもいいでっか?とリクエストを受けた。
(部屋のテレビは、ランチタイムの流れで“ミヤネ屋”のままだった。)

流れ始めた相撲のアナウンスとシンクロしたオッチャンは、冴えた動きで、シミと変色にまみれていた天井を見事、サッパリとした
白に仕上げた。私は、ガラス・コップに氷を入れ、リンゴジュースを注いで差し出すと、オッチャンは、湯呑みの様にコップに手を
添え、三回程に分け、カランと飲み干し、テレビの上に貼ってある“ギターウルフ”のセイジさんのポスター (新幹線のホームで
のぞみ号をバックに、ギターを手にした姿) を指差し、これは誰でっか?と尋ねた。私は、意外な問いかけに驚きつつ、ギターウルフ
というロック・バンドの方なんですが・・。と答えると、うまいこと撮ってまんなぁ・・としみじみつぶやき、コップを置いた。

PM5:00 無事、片付け〜道具の運び出しまで終了。一安心した私は、もんわりとした高湿度の空気の中、急いで画材屋へと向かった。
2008年7月19日(土)
昨夜の雨で湿った街に強い日射しが照り付け、なかなか過酷な天気となった本日の大阪地方。

PM0:00 無事、豊中の現場のエアコン・フィルター洗浄を完了した私は、みんなと現場近くの食堂で昼メシまで食らい、
疲労と血糖値の上昇感に包まれながら帰路に就いた。(私は、焼きそばとおにぎりの定食を食った。不覚にも帰りの電車
で我がホームタウンから2駅も寝過ごしてしまった。)

ボワボワの意識で白昼の路地を抜け帰宅。洗濯〜シャワーと済ませ、グテ〜っと昼寝した。

PM5:30 グワーッと起き上がり顔を洗って、台所に立つわんぼる君の補佐にあたった。今晩はカツオのタタキとのこと。
明日も頑張って行きたい。
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第497話
2008年7月20日(日)
我が故郷・北九州から、はるばる京都・西本願寺まで、三回忌を経た祖母の納骨の為、新幹線に乗ってやって来た両親の
お供・第一日目となった本日。

なかなか帰郷もままならない私にとって、元気な両親と、亡き祖母の思いを伴いながら京都を巡る機会というのは、今後を
考えても、そうある事では無いので、なけなしの夏季賞与をポケットに突っ込み、それなりの心積もりで臨んだ京都だった。

どんななんやろう・・と思っていた納骨の儀は、若いお坊さんの読経により、葬式以来のしみじみ感が胸に残って良かった。
暑い日射しと蝉の声が響く中、両親・わんぼる君と下った大谷本廟の裏の坂道は、みんなの表情に安心感があって嬉しかった。

祖母の納骨が何よりだった本日。あまりにそこからかけ離れた所に行くのもどうかと思いつつ、1200年の歴史を誇る京都へ
なかなか来る事が出来ない両親に、何かスペシャルな思い出をと悩んだ私は、“はるばる九州から両親が納骨に来るんです!!”
と西本願寺の方に、飛雲閣〜書院の見学を懇願していたところ、ハートフルなサービスで快諾して下さり、何と、お寺の方に
よる案内まで受ける事が出来た。普段はあまり、文化財に興味を示さない母までが高揚してくれた(?)のは本当に良かった。

最後は、予約していた四条の町家の京野菜中華で夕食とし、本日を締めくくった。一番肝心の両親を安心させる様な事が何一つ
出来ない私だが、それに関しては、16年前の大学合格時に土下座して謝罪してあるので、もう誰もそれに関しては触れなかった。
2008年7月21日(月)
両親と巡る京都・二日目となった本日。せっかくなので、朝の光がきれいな内に静かな名跡を回るのはどうやろうという事で、
今日は、トヨタ・ヴイッツをレンタリースし両親と合流。龍安寺〜栂ノ尾の高山寺と巡り、祇園で昼食〜買い物して京都駅で
解散した。

あれもこれもと思っても、結局、何も出来なかった様に思う。美しい風景と対峙しつつも、そういう事とはまた違ったどうしようも
ない気持ちをお互い確認して別れたようにも思う。何より、祖母の納骨が無事に終わって良かった。

今晩は、一昨日、わんぼる君が多目に作っておいてくれた椎茸と蓮根の煮物に、モロヘイヤのおひたし・冷凍ご飯・納豆、
味噌汁は南瓜とゴーヤでやさしく明日に向かいたい。
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第498話
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第499話
2008年7月22日(火)
本日も暑かった連休明けの大阪地方。頭の中に霧状に拡がる感傷と思い出を照り付ける太陽で吹き飛ばしつつ、北区の街を職務に
奔走。営業所近くの定食屋でイカ天・ワカメ酢・ごはん中・味噌汁を食らった私はダッシュで帰宅、シャワー浴びて心斎橋へと向かった。

本日は、先日受けた“地獄のディア・フレンド結婚”の知らせを機に、久方振りに連絡を取った、予備校〜大学と簡単な言葉には
表せない程の辛酸を公私共に舐め、現在、京都が誇る世界企業にてディレクター職を務めている超多忙な鬼フレンドと会う約束を
取り合っていたのだ。

何年振りかも分からない程、久方振りの再会であったが、即座にブランクは埋まり、ひたすらお互いが見た車窓からの風景を交換・
共感し、強い握手に始まり、より強い握手で別れた。昨日、そして今日と同じ日なんかある訳無い事実に改めて嬉しくなりながら、
駅からの道を酔っているのか覚めているのか分からん状態で帰って来た私だった
2008年7月23日(水)
かなりの猛暑に見舞われた本日の大阪地方。天神祭りの用意が進む我が配達エリアは、青空と注連飾りが醸すハレの雰囲気に
助けられ、うだるような暑さの中にも高揚感が感じられた。とは言いつつも、やはり、任務を終えるとかなりガックし来た。

無事部屋に帰り、まずは水遣り・シャワー・わんぼるランチと済ませて己を取り戻し、晩の味噌汁の下準備〜ウルメイワシの煮付け
(鮮度はかなり良かったが、暑気払いに梅干しを入れて煮た。)まで完了させてから作業に臨んだ。

本日は、いよいよ展示が迫ってきたNIPPON風景展の出展作品および関連品の発送準備をした。暑さと相まって、なかなか落ち着か
なかったが、このソワソワ感は毎度の事なので、只々、己を律しながら作業を進めた。

PM7:00 わんぼる君帰宅の知らせを受け、ひとまず荒れた部屋から立ち上がり、炊飯を開始した。今晩、おひたしはモロヘイヤ、
味噌汁はニンジン・南瓜にキュウリを入れようと思う。
「7/23」
第500話
2008年7月24日(木)
いよいよ天神祭りが始まり、大阪の夏も本格化、というより、更に激化した本日。朦朧となりそうな意識を何とか身体に
括り付け、運送業務に東奔西走。無事、買い物まで済ませて帰宅した。

毎度のパターンで晩の汁の準備まで終えた私は、昨日おおよその梱包まで終えていた出展作品に段ボールの外骨格を被せ、
展示関連品と合わせて紐掛けし、最寄りの運送会社へと出掛けた。

道中の無事を祈りつつ、展示頑張って来いよ!と、わが画室から一人旅立つ作品を励まし、運送屋を後にした。
本日は、土用の丑」の日ということで、わんぼる君が鰻を買って来てくれるとの事。家事の軽減に少し嬉しくなりながら、
おひたし用のチンゲン菜を洗った。味噌汁は、ニンジン・カボチャに胡瓜とミョウガを入れて爽やかにしてみようと思う。
「7/24」
第501話
「7/25」
第502話
2008年7月25日(金)
今日も35℃を越える猛暑となった大阪地方。ビッシーッと照付ける太陽の下、集金〜配達と奔走した。

一ヶ月の労働代価の支給日となった本日。職務を終えた私は、ささやかな希望を胸に我が営業所を出て、スーパーへと舵を
執りつつ、週末が混み合いに追い討ちをかける金融機関を巡り、我が暮らしの維持諸経費を払い込んで回った。

さっきまで希望で明るく感じられた街の風景が、現実にさらわれて行く感覚に生の実感を感じつつ、買い物まで終えて帰宅。

植木の水やり・洗濯・シャワー・わんぼるランチと移行し、疲労から己を取り戻した。

今晩は、東心斎橋の清掃現場が夜間作業である。晩メシは、カツオのタタキと冷凍ご飯で簡単に行く段取りである。
おひたしはツルムラ、味噌汁はニン・カボ・ゴーヤで自分を励まして行くつもりだ。夕方まで、少し寝ようと思う。