NIPPON風景展 2008年7月27日〜8月9日 /GALLERY & CAFE FIND
中板橋のアニキことrojicafeのオーナー名倉氏から “あなたにとっての日本の
風景を描いて下さい”との呼びかけで参加した十条のFINDでの企画展示。
普段は、どちらかと言えば、現実への反動的な気持ちが動機となって制作に臨んで
いる私ですが、名倉氏の個人的な思いが綴られた今展の企画書を読み終えた私は、
そういった類の感情よりも、実家で過ごした幼い頃のやさしい記憶が次々と思い起こされて
しまい、記憶の中にしか存在しないそれらの風景の方が氏への返事としては嘘が無い
と思われた為、喚起された記憶を思い出された順番に規定のサイズに描きました。
悲しくも金無くて、会場に行けず仕舞いで、展示の実感がないままでしたが、自分と
しては自分の中の日本らしい風景が出せたと思います。
展示風景 / 写真提供 GALLERY & CAFE FIND
「内野清隆 エキスポ2009 人類の進歩と調和!」
Vintage Wood Gaiiery BULLET 2009年2月16日〜22日
お客様からのお誘いを受けて臨んだ大阪南船場にあるアメリカ古材販売店のショールームでの展示です。
北米産のヴィンテージ・ウッドや、エイジング塗装が施された材木の施工例として改装されたマンション室内は、
西部劇のセットの様な空間で、比較的、地域的な主題で制作に臨んでいることが多い私にとっては、なかなか
難しいお題のように思われました。
お店の方は、什器や調度品等は退かしても構わないとおっしゃって下さったのですが、せっかくこれだけ個性の
ある場所でやるんやからと、極力、店内の物には手を触れない事にし、文化の差異を楽しめる様な展示を目指す
事にしました。
結局、メインの部屋にあった台を一つ隣の部屋へと動かすことになりましたが、後は当初のセッティングのまま、
我が作品との協調を計るべく制作を進めました。
会場は、我々にとって多大な影響を及ぼしているアメリカの歴史と文化を否応なく感じさる空間でしたので、
ドメスティックな私の趣向との兼ね合いを考えた結果、“人類の進歩と調和”とえらくデカいテーマを掲げて計画を
練りましたが、結局、半径3メートル以内で見つけてきた様な内容をアメリカンポップアートの延長のつもりで描いた
新作と、過去に作った土着的ポップを空間との調和を図りながら配置した展示に落ち着きました。
生活の拠点である大阪での久しぶりの展示という事で、貴重なお時間を割いてご来場くださったお客様に少しでも
楽しんで頂けたらと思い、最終日の日曜日は旧知の仲である谷町の和菓子カフェ“一吉”さんに出張カフェを開いて
いただき、自分の非力さをごまかしつつ、お客様と和みの時間を過ごしました。