GALLERY
トップページへ
時候の挨拶 バックナンバー
2014.5.31
★日射しがだいぶ夏になって来た今日この頃の大阪地方。蒸し暑い空気に
ジリジリと照り付ける太陽が昨日までの季節をあっさりと追いやり、早くも
身体機能にハードな対応を求めて来ておりますが、みなさま負けじと快活に日々、
励まれていることと思います!

私の方は、せせこましく職務に画業&家事、と追い込まれながらもスーパーや八百屋
軒先に盛られたトマトやピーマン、キュウリ等の夏野菜の強みが増してきた色彩に
励まされながらどうにか無事に生きております。へこたれそうな気持ちをトマトのクエン酸で
鼓舞しておるのです。日に照らされて乾燥した精神をえぐみと粘性が増したキュウリで
立て直しておるのです・・。

先日は、新ゴボウなるものがスーパーに並んでおりました。茶色い土と表皮の間にのぞく
浅い色彩と柔らかそうなフレッシュな佇まいに惹かれ、食い方もよう分からんままに
買ってみました。

その日はぴちぴちとした福井産のエテガレイも小型のヤツが2匹300円
と安く出ておりましたので、正しいのか分からんけど一緒に醤油・酒・みりんで煮てみたところ、
柔くて美味かったです!特に皮付近のゴボウ特有の何とも言えん風味が良かったです。
私、うどん屋で食えるゴボウの天ぷらが結構好きなのですが、今まで家で使った事は
ありませんでした。思ったより手軽にあの風味を楽しむ事が出来ることを知りました。
また何かやってみたいです。


・・というわけで、米蔵人おくむらさんでのざる画廊は現在入れ替え準備中です!


過去の時候の挨拶16

過去の時候の挨拶15

過去の時候の挨拶14

過去の時候の挨拶13

過去の時候の挨拶12

過去の時候の挨拶11

過去の時候の挨拶10

過去の時候の挨拶9

過去の時候の挨拶8

過去の時候の挨拶7

過去の時候の挨拶6

過去の時候の挨拶5

過去の時候の挨拶4

過去の時候の挨拶3

過去の時候の挨拶2

過去の時候の挨拶1

過去の時候の挨拶17

過去の時候の挨拶18
過去の時候の挨拶19
2014.6.7
★梅雨に入り、湿った空気に降ったり止んだりとなっている今日この頃
の大阪地方。雲行きひとつでなかなか大変な毎日でありますが、みなさま
灰色の気持ちを蹴散らしながら日々奮闘されている事と思います。

しかしながらこの梅雨、という季節の存在は日本人の精神に多分に影響を
与えているように思います。この拭いても芯から乾き切れないウエットな感覚・・。
イヤよイヤイヤ・・!でも仕方無いわ・・と、私、せこせこせこせこ、ビショビショに
なったカッパを干してはまた濡らし・・と繰り返してます。ほんと滑稽・・快適に
憧れる潔癖な精神の、実にちっぽけなシュールな行動の連続であります。
いっそ裸で走り回ってやりたいぐらいですがそうもいかないので、せめてもの
前向きな気持ちで、テレビ画面の晴れマーク・・!夢見て何とかやってます・・。


追伸: わんぼる君が飲み会の為、単独メシとなった先日の休みの晩、
家事&画業をひとまず、その日の目標地点まで成し遂げた私は、雨が上がったか・・?
と思しき夕暮れの街をすたすた〜地下鉄乗り込み、西心斎橋、界隈の中古レコード屋
ちょっとみて、内心見当をつけていた歌舞伎座裏のそば屋を覗くと、結構な混み合い、
タバコの煙・・の充満が単独行には辛かったので諦めて、気持ち切り替え、畳んだ傘、
時折アスファルトに杖がわり、ガリガリいわしてみたりしながら千日前〜黒門まで歩いて
結局、自分のテンションに適当と思われたほぼカウンターのみ、な感じ(テーブル席は
店のオバチャンがだいぶリラックスした状態でお茶飲んでました)のリアルにショボめ、
ゆるやかな感じのタイ料理屋さんに入ってみました。

私が座ったカウンターの後ろにもう一つあったテーブル席では、この辺で働いてそう
なタイ人?の子がオバチャンと日本語じゃない言語で話しながらカレーみたいなメシ
を食っていて、店の奥から聴こえた“ホウレンソウ”という言葉以外に私に理解出来る日本語
は聴き取れませんでしたが、不思議と居心地は良く、とりあえず生ビールを注文しました。

あちこちに立てかけられた幾種類もあるパウチのメニューの全貌はすぐに把握出来ませんでしたが、
壁に貼られた晩のサービスと思しき、青パパイヤのサラダ、に赤い香辛料がまぶされた焼き鳥(?)〜
タイのもち米のセイロ蒸しみたいなやつ、のセットが気になって頼んでみたところ、青パパイヤが今日無く
キュウリになるとのことでしたので、やめにしてグリーンカレーとタイラーメンを頼みました。

そうして泡が消えたビールを飲みながら届いたグリーンカレーは、メニューの写真に写っている様な、
鮮やかな野菜の色彩が、悲しいかなくたくたに死んでいましたが、どこか親戚のオバチャンが作ったような
汁の中の個性が互いに手を取り始めた角のとれた優しい味が、すぱすぱしたタイ米とよく馴染んでました・・。
ラーメンもモヤシと魚粉みたいな味のハーモニーが開け放たれた入口扉のむこうの、夜の湿気た空気と
通りを行き交う人の声にシンクロしていて、何とも穏やかな楽しいひと時でありました。

こうして会計(・・電卓をたたいたオネエちゃんは、表示は¥2,060-なのに“にせんごじゅうえん”と可愛く
微笑んでいて、“はいッ”とジャスト¥2,060-分の支払いを済ました私は、軽い酔いで薄暗くなった黒門市場、
夜の帰宅客目当てと思しきスーパー、店先でライトアップされたカットすいかの一番小さい¥250-のやつ、
買って地下鉄に乗車〜向かいの席の水玉のシャツ、の女子・・寝たフリの薄目でチラ見・・しながら我が町
へと運ばれ帰宅、しまして早速、買って来たレコード、エイジアン・ダブ・ファウンデイションの’97年
(・・結局、俺はノスタルジーから逃れられんのか・・)の12インチ、(スピーカーの写真が大きくあしらわれた
イカしたジャケットです)を近所迷惑にならん程度のブォリュームで鳴らし、久々に響いてきたディーダ氏の
可愛く陽気な声とオリエンタルなビートにイイねっ!と、音量消したテレビ画面、NHK教育の南野陽子氏
がナビゲートする日本の芸能、歌舞伎の講座、めくるめく舞いを横目にスイカ・・思ったより甘いやん!と
喜んで食らいました。

(時間差で来たゲップ・・も懐かしい夏の味でした)


・・というわけで、米蔵人おくむらさんで発売予定の、私がパッケージ画を担当させて頂いたお米4種は
おくむらさんからの強い要望により、それぞれ制作の経緯・意図をまとめた解説文を別紙にて添付
する事になりまして、現在編集中です。今しばらくお待ちくださいませ・・。

ざる画廊も現在休廊中です。


2014.6.29
★梅雨なのに、あまりまとまった雨が降ってない感じ(・・わりと夜中や早朝に降ってる
気もしますが・・)の今日この頃の大阪地方。本格的な夏の到来を控え、緊張が高まりつつ
ある毎日でありますが、みなさま、健康で日々過ごされている事と思います・・!

私の方は、何かにつけ熱量消費が激しくなってきたこの頃の湿度と気温に“ゴリッ”と
骨身を削られながら、心を無にしまして生活の諸任務遂行しておる次第であります。

晩飯クッキングの方では、スーパーや八百屋にスタンダードに出回りだしたモロヘイヤ
やツルムラサキを喜んで買って来てはおひたしにして、その夏っぽい緑緑した苦味で
体内からへこたれ気味の精神を鼓舞、援護射撃してもらっております。(いわゆるポップな
“美味しい”という要素が少ないツルムラサキは、そのままだと食卓上で人気が出ないので
ゴマ和えにしてます)

また朝メシ時のサラダにも、ゴーヤと紫玉ネギに参入にしてもらって、強い日射しに負けないぞっっ
と、天気予報横目にほとばしる苦味を噛み噛みしております。僕的には唾液で苦味が甘みに変わる
感じがたまらんです。まぁ。生きていくのは大変ですが、食い物励みにがんばって行きたいです・・!


追伸: 先日、わが町の実に珈琲の美味しい喫茶店“ストーブ”さんで催された恒例の静かなイベント
“レコードの夜”へのお誘いを受け、少しだけ参加して来ました。

諸事情でフルにがっつり行けなかったので、またレコードを預ける形で参加しました。穏やかなお店の雰囲気や、
素敵に一筋縄でない主催のジローさん〜珈琲を愉しみたいお客様の趣向を考えると、ひじょうに選盤が
悩ましかったですが、イベントということで、いつもの感じとガラッと違うのも良いのでは・・と考えて選びました。

持って行ったのは、トミー・ボーイレーベルからの’83年の12インチ、“グローブ&ウィズキッズ”(・・って
読むんですかね?)の“プレイ ザット ビート”の再発盤(ぷんぷんとしたエレクトロのビートにフックの効いたラップ
が乗ったイカしたサウンドです・・ストーブさんのやさしい空間で鳴るのもある種、素材感が際立って美しいのでは・・
と思いまして・・)〜京都の“VINYL7”さんで、日本語ラップのクラシック的ふれこみに触発されて購入した
’86年、日本のオリジナルビデオアニメ “アウトランダーズ”(・・私、ちょっとその作品自体は知らなかったのですが・・)
のドーナツ盤、(こちらのB面、“ステキなことしませんか”と言う曲が、エレクトロに女性ボーカル2人のラップが絡んだ
先駆的なサウンドで、“日本語ラップの歴史”って考えると面白いんじゃないかと思いまして選びました。ちなみに
ラップが初めて登場したアニメソングは’82年のアラレちゃんの“ダンシング・ドール”っていう曲らしいです・・。)

〜硬派な日本人ラッパー、ECDさんの’00年の12インチ、“大脱走”(イキイキとほとばしる、日本の文化素性
に根ざしたサンプリング・サウンドが、NY黎明期〜アニメ・ソングと経て、大阪の喫茶店で鳴り響くのも面白いのでは・・
と思いまして)

〜珈琲に合う!?リー・ペリー氏の“メガトン・ダブ”と題されたアルバム、いつのかちょっとわからんのですが、
ブラックアーク・スタジオでの録音になってます。タイトルはパンチ強いですが、前頭葉にじんじん・・沁み込んで来る
優れたダブサウンドは、美味しい珈琲の良質なカフェインともとてもよく合うのでは・・と思い選びました。

〜ラストは、坂田明さんが唄う鳥取県民謡“貝殻節”のDJクラッシュ氏による’02年のリミックス12インチ
(東洋と西洋という音楽的にも、自然観的にもだいぶ異なる2つが渾然となった不思議なサウンドが、大阪の
カフェで鳴る・・っていうのが、我らのアイデンティティ的にも面白いんじゃないかと思い選びました。)


・・と以上5点での参加で、内心、迷惑だったんじゃないだろうか・・今後、もう誘われないだろうなぁ・・と思って
いたのですが、後日取りにお伺いしたら、意外にも、“新鮮でした”との前向きなお言葉をいただきまして
こちらこそ本当に有難うございました。

また機会がありましたら、素敵なレコード持って行きたいです・・!!



・・というわけで、 米蔵人おくむらさんでの展示諸々〜ざる画廊は現在、入れ替え準備中です。


2014.7.6
★久々の日中、丸一日の雨〜落ち着き・・と経て、雲・雨の梅雨らしい天気
となってきた今日この頃の大阪地方。毎度の仕方ない季節ではありますが、
みなさま、お元気で励んでおられる事と思います・・!

私の方は、長らく粘り腰で耐え忍び、起動させてなかった部屋のエアコンのプラグを
ついに差し込み、科学の力に感謝・・!!吹き降りてくる冷風に何故、今まで
ベタつきを堪えていたのだろう・・と思っている次第であります。(・・フィルター
の掃除をするのが面倒臭かっただけなんですけどね・・これで、カビへの対処という
業務がひとつ増えてしまいますが・・あっちを立てればこっちが立たず・・これが
宇宙の法則なのでありましょう・・。)


追伸: 先日、米屋のおくむらさんの案内で、米袋パッケージ画の仕事の次なる産地
となる福井県は大野市、丁(ようろ)へとホタルを観にスーパー・ダッシュで行ってきました!

水がきれいな大野盆地で、有機農法でお米を育てられている“ようろ”の生産者の方の圃場は
ホタルの里ということで、この時期しか観られないホタルを是非・・!と我ら、スケジュールをすり合わせ
天候を祈りながら名神〜北陸自動車道と毎度の弾丸ツアーで行って参りました。

見慣れた西日本の高速道の山並みとはまた違った風情が新鮮な、夕暮れの北陸自動車道
から敦賀に沈む夕陽を横目に、山を越える度に変わる天候、霧雨、稲光に少々不安になりながら到着した
大野市丁の里は、飯降山(いいふりやま)と犬山に囲まれた盆地で、車を降りて初めて知ったあたり一面
に満ち満ちた山の芳醇な空気と静かさにびっくり!!

〜生産者の松田さんへのご挨拶・・〜さっそく案内された圃場は、遠く灯る家屋の灯火をのぞいては、
人工光が全く無い、(・・昼夜の明暗の差が大きいほどお米は美味しくなるそうです・・。)前方、背後と
あちこちから幾種類ものカエルの鳴き声が響き渡る動植物だけの世界で、徐々に暗くなっていくにつれ、
田んぼと畦の緑と、山の青、に霧、青灰色の空・・の各々の色彩の境目が、お互い膨張してゆくように
曖昧になっていく、ちょっと方向感覚さえ分からなくなってしまうような、幽玄の空間へとどんどん変わって行っていて、
我ら、そのボワボワとした不思議な時間の中を松田さんの案内で、ホタルが最初に現れるという山裾の
木立の中へと向かいました。

ホタル達は、松田さんの言うとおり、20時を境にピロピロと杉木立の奥から点滅を始め、徐々に浮遊〜水路、
田んぼへと飛び出して行きました。我々が行ったこの時期は、ゲンジボタルのピークが過ぎ、少し光の弱い、
ヘイケボタル達の季節となっていて(・・時折、大型で元気な光を見せるゲンジも見かけましたが)、そのか細く
繊細な光の短い点滅は何とも、滅んでしまった平家の様で、何とも滋味深いものがありました。

また水路までにしか現れないゲンジボタルと違って、田んぼの中に産卵する(・・外敵が少ないからでしょうか?・・)
というヘイケボタルは、当然ですが、無農薬の田にしか姿を見せないとのことで、松田さんの田んぼの畦に、
点滅する薄緑のライン(・・松田さんはダイヤモンド・ライン!と誇らしげにおっしゃってました・・!)は、
弱いながらも何とも、心にじんわりくる光で、時折、田んぼの上をクルクルふたつの点滅が舞う様子をチラッ
とみつけては、何故か心に湧いてくる儚さみたいな感情にジーン・・と黙るだけの私でした・・。

松田さんによれば、この辺りは、京都の醍醐寺の荘園だったとのことで、米作りは1300年の歴史があるとのこと・・
そう伺えば、この何とも独特に漂っている、地面の芯までふか〜く滋養に満ちた“もののけ感?”にも納得のいく気が
しました・・。

なかなか大変でしたけど、現地に足を運んでみて良かった!!と感じました・・。




・・というわけで、 米蔵人おくむらさんでの展示諸々〜ざる画廊は現在、入れ替え準備中です!


★台風が過ぎ、気づけばセミがわんさか鳴き盛っている今日この頃の大阪地方。
重い雲のフタが取れたかの様な空の抜けと、ビルの遠景向こうに沸き起こる入道雲の風景は、
さすがに梅雨明けでしょうか。ワンランク上の暑さになりましたが、みなさま快活にお過ごし
の事と思います!

運送業務に従事している私の方は、有難い繁忙期・・!ということで昼メシもままならない
日々でありますが、お湯のようになったペットボトルの水で飢えを凌ぎながら何とか無事
生きております。

ベッタベタの身体で帰り着いた部屋で、冷蔵庫から取り出したすももに噛りつくとき、
身体中にしみわたる水分、酸味、ビタミン!はたまらんもんがあります・・。


追伸: 先日の、おくむらさんとの福井行きで、帰りのサービスエリアで買って来た
“へしこ”(福井県若狭地方の名産で鯖の塩漬けを米糠に漬けたもの)の焼きほぐし
の瓶詰めが大変重宝しています。

日本酒やご飯との相性は言うまでもなく、じゃが芋を焼いたやつなんかに乗せても美味いです!

先日は、茹でたうどんに生のゴーヤのスライスとネギにへしこを絡めて食いましたら、ゴーヤの
ショリショリ感と相まって加速度的な美味しさでした!何でもこのへしこ、春先の脂の乗った鯖で
作られるらしく、少量でも想像以上にガツンとした脂気のパンチ力があり、更に糠床で発酵、
増幅した鯖の天然のアミノ酸は数値的なものは分かりませんが多分相当な量であろうと思われます。
炭水化物と絡んだ時のマリアージュ感は凄いです!塩分が少々気になるところではありますが、
発汗の激しい夏にはむしろ丁度良いかもしれません。

早くも瓶の残り、三分の一を切ってまいりましたが、大切に食べてこの夏を乗り切りたいです・・!


・・というわけで、 米蔵人おくむらさんでの展示諸々〜ざる画廊は現在、入れ替え準備中です!


2014.7.21
2014.8.17
★あくせく、バタバタ、あれよあれよと言う間に盆過ぎになってしまった大阪地方
の今日この頃。

台風が過ぎたかと思えば、えらく長い前線が居座り断続的な大雨に湿気・・と
なかなかハードな天気が続いておりますが、みなさま負けじと元気にお過ごし
の事と思います・・!

落ち着かない空模様にジットリした蒸し暑さがホントつらいところではありますが、
日の出・日の入り時刻の遅まり・早まりに、時折吹いて行く、少ししんみりとした
風や、舗道にころりと転がるセミのなきがら、夜道に聴こえる虫の声等には、
早くも秋の近づきが感じられんこともない気がして参りました。地球の自転・公転は
早いものです・・。

私の方は、有難く頂けた盆休みに普段なかなか会えん方達と会うなどして
お互いの無事を確認、気持ち新たに“がんばるぞっ”と思ったり、久方ぶりに京阪電車
の特急(・・リフレッシュ目論んで2階建て車両・・!)に乗り込んで遠出(・・?)かまし、
京都は出町柳で下車、下賀茂神社で開かれていた古本市に行ってみたりしました。

心配だった雨もその日はなんとか持ち、“糺の森”のさわっと広がる広葉樹の木々の下、
テント広げて立ち並んだアウトドア古書店を覗いて回りました。

別段、掘り出し物がどうのというより、その木立の中に佇む各店舗の展開、本箱の構成、
古書の背表紙の並びと葉の緑、自然光の色彩と雰囲気が良かったように思います・・。

でもやっぱり気持ち的になんか欲しくて、150円の文庫コーナーで懐かしの
カラーブックス、野村泰三氏著の“茶碗のみかた”という本を買ってみました。

(この本、“茶碗〜”という庶民的な響きのタイトルでありながら、何気に縄文式〜弥生式土器で
本編が始まるという凄い構成なところが魅力的でした。一説によると、縄文式土器は
放射性炭素測定で約1万2千年前の、世界最古のものとされるとのとんでもない検査結果も出ているとか・・。
そんなものを室町や桃山の“お茶碗”と同様に茶碗全景〜裏面、高台まで可愛く写真解説されている
氏の吹っ切れた感覚に憧れるような本でありました・・。)

・・と、ひとしきりみて回った後は、下賀茂神社の摂社という河合神社の休憩所で“かりん水”なる
冷たい飲料を頂き休みました。このかりん水、グラスに入れて下さるのが目にも涼しく、すっきり、
すーっと自然な甘さで蒸し暑さにやられた気持ちが生き返りました。

この後は三条界隈のレコード屋をチョロ見、何となくすぐに帰りたくなかったので、久方ぶり
に三条河原に腰を下ろし、ザーッと流れ続ける鴨川の川面を行き交う、鴨やセキレイ
をはじめとする野鳥や、対岸のチャリンコにランナーといった思い思いに過ごす人々を眺めました。
寝転んで見上げた夕空は、思いの外高く、その高い雲の先にはかすかに鳥達が飛んでいて、
それを眺めながら帰阪の決意・・および、明日からの自分に課せられる業務遂行の意志を固めた私でした・・。

今年も残り後半、がんばるぞい・・!


追伸: 暑さの追い討ちもあり、レゲエ・ミュージックをかけることが多い我が家のレコード・プレーヤー・・
最近は、オーガスタス・パブロという方のレコードを好んで聴いております。

鍵盤ハーモニカで奏でられる氏の音楽は、どこか日本の童謡や、坂本九さんの音楽世界の様な
日本語の歌詞がぴたりとあてはまりそうな、シンプルながらも郷愁を誘うメロディで、とても不思議な
親近感をおぼえます・・。

アフリカを起源とする音楽には民族的にもどこか日本人に通じるものがあるのでしょうか・・?

やさしい風のような明るい響きに、しょーもない気持ちを吹き飛ばしてもらってます!・・感謝!!



・・というわけで、 米蔵人おくむらさんでの展示諸々〜ざる画廊は現在、入れ替え準備中です。


2014.9.14
★中秋の名月を過ぎ、朝晩の肌寒さが寂しくも心地よい今日この頃の大阪地方。
就寝時の掛け布団の選択が悩ましいところではありますが、みなさま各々
独自にヘルスケアかましながら、この日常に立ち向かっておられる事と思います。

私の方は労働・家事・画業のサイクルを、悲しき老化という時の流れを交えながら
うんとこどっこいしょっ!とひたすら繰り返しておる毎日であります。
(長らく時間のかかっていたお米袋の件ですが、粘り腰の甲斐あって、先日
ようやく印刷まで、不屈の家内制手工業により、当初の予定よりもかなり高精度
な仕上がりで無事完了し、この秋の新米到着にあわせて発売出来そうです。
2合袋と大変お求めやすい大きさになっておりますのでよかったらお試し下さい。)


追伸: 先日ニュースで、ハワイに建設中の世界一の反射型天体望遠鏡の話を見ました。
(この望遠鏡の反射鏡を日本の企業が作っているそうです。)
これが完成すれば、地上からより遠い天体、宇宙の起源とされるビッグバンの時に輝いた
星の光を捉える事が出来、宇宙誕生の謎の解明にまた一歩近づく事が出来るそうです。

遠くを見れば見るほど今は亡き、遥か遠い昔の星の姿が見える宇宙・・。ビッグバンという爆発
〜星屑の拡散、燃焼が、宇宙全体をはじめ、地球上に暮らす全ての生き物の一つ一つにまで
流れる時間の法則を司っているのはやっぱり間違いないことなのでしょう・・。ゆっくりと拡散を
続けていきながら、徐々に冷えていく宇宙(・・これこそが時間?)の中で生きている私達・・。

線香花火で飛び散った小さな火花の燃え尽きるまでのあいだにも、小さな宇宙の様な物語
があるのかも知れません。そこから飛び出そうとする人間って不思議です・・。


・・というわけで、 米蔵人おくむらさんでの展示諸々〜ざる画廊は現在、入れ替え準備中です。


2014.10.20
★久々の更新となり申し訳ありません。何個かの台風が過ぎ、朝晩の寒さは
秋というよりだいぶ冬な感じになってきた今日この頃の大阪地方ですが、
みなさま、お変わりなく元気で過ごされている事と思います・・!

私の方は、そろそろ尻が冷たい我が家の居間のゴザを冬のカーペット
に替えたいなぁ・・と思いながらせせこましく、各業務遂行している毎日です。

冬になると体温維持にカロリーがどんどん奪われるのでしょうか。
すぐ腹が減ります。食ったものが勿体無いです・・。燃えていくだけだから・・。

とにかく食って元気出して諸業務の続き頑張って行きたいです!

・・というわけで、雨や台風の影響で遅れがでていた今年の西日本の新米刈り入れ
でしたが、私が担当させて頂いた2合袋の“米セレクション”(マイ セレクション)シリーズ
ついに4種出揃いまして無事発売となりました!

現時点での販売は、 米蔵人おくむらさんでの店頭、もしくはお客様持ちでの発送のみ
となっております。詳しくはこちらをご覧下さい。

今月末には贈答用のオリジナルBOXも発売いたします!


おくむらさんでの展示諸々〜ざる画廊は現在、入れ替え準備中です。